【犬猫の皮膚科検査】①皮膚押捺検査(皮膚スタンプ検査)

犬と猫の皮膚疾患を診断するのに欠かせないのが、「皮膚科学的検査」です。

皮膚科の検査って実際にどういったことをするのか、なかなかイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか?

今回からは、正しく適切な治療をするために、実際の皮膚科診療ではどういった検査をしているのかご紹介していきます。

皮膚押捺検査(皮膚スタンプ検査)

皮膚の上に直接スライドガラスやセロハンテープを押し当て、皮膚の表面で何が起こっているのかを調べる検査です。

主に、皮膚の常在菌とされる細菌(ブドウ球菌)やマラセチア、炎症細胞や腫瘍細胞が増えていないのか、確認することができます。

犬と猫の皮膚科診療の中でも、一番実施する検査かと思います。

皮膚押捺検査の様子。指の間など、凸凹している部分にはセロハンテープをよく使います。
丸い粒々とした紫のブドウ球菌を、炎症細胞である好中球が貪食して、体を守ろうとしている様子もしっかりと見えます。
ボウリングのピンのような形をしている紫のものが、マラセチアです。もともと皮膚の上にいる常在菌ですが、数が増えたりアレルギーにより皮膚炎を起こします。

このように、テープやスライドガラスで皮膚をペタペタするだけでも、得られる情報がたくさんあるということがお分かりになったでしょうか?

ぜひ皮膚科診療の際には、実際の検査風景も着目して見てみてくださいね!!

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